個人年金保険とは?メリット・デメリットを解説

老後への備えとして加入を勧められることが多い「個人年金保険」

保険販売員は教えてくれない、その仕組み、メリット、デメリットをまとめました。

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個人年金保険とは?

主に保険会社が販売する金融商品の一種で、公的年金を補てんする「個人」で結ぶ年金契約です。

みなさんも、国からもらえる年金だけでは、足りないかもしれないと漠然な不安をお持ちだと思いますが、そんな悩み(ニーズ)に対応した商品です。

その仕組みは、定期間保険会社に保険料を支払うと、ある年齢(60歳ぐらいが多い)になると、保険会社から年金としてお金を受け取れるというものです。また、受け取れる年金額も払い込み保険料よりも高くなっており、普通に銀行口座においておくよりかは、利回りが良いと言われています。

下の図で詳しく見ていきましょう。

①保険料支払い期間

保険料の支払い方には保険会社によっても様々ですが、月払い、半年払い、年払いが主なものです。

平均でだいたいどのぐらい支払っているのかというと、こんな記述が下記サイトにありました。

平均で19.3万円(年間)、12万円以上~18万円未満という世帯が多いです。
月額の支払い額で言うと、平均1万6,083円を支払っていることになります。

個人年金保険の教科書

思っていたより支払われている額が大きいように思います。

②死亡保障

「年金」といえど、保険会社が提供する商品ですので、「死亡保障」がついています。つまり、年金支払い中に亡くなってしまっても、払った分程度のお金は相続人に承継されるということです。

③年金受取期間

保険会社にもよりますが、「一定期間のみ受け取れる」タイプと「終身にわたって受け取れる」タイプがあります。

④年金受取

年に一度、決まった額を受け取ることができます。配当がある商品の場合は、配当が受取年金額に合算され、支払われます。

また、商品によっては、年金で受け取ることのほかに、受取年金部分を終身保険に変更したり、一括で全額支払ってもらうこと選択することも可能です。(一括受取の場合、通常年金として毎年受け取る総額よりも少ない金額となるのが普通です)

⑤据置期間

商品によっては、一定期間(1~5年程度)受け取り開始時期を「据え置く」ことで、のちの受取額を増やすこともできます。

メリットを考える

仕組みがわかったところで加入メリットを考えてみます。

生命保険料控除で節税が可能

まず、一番に言われるのがこの部分でしょう。保険会社の販売員も口を揃えてまず控除についてアピールしてきます(笑)

まず、この控除を受けるためには、「税制適格特約」が不可された商品でなければなりません。簡単に説明すると、

・年金の受取人は契約者または契約者の配偶者でなければダメ

 →契約者が父親で年金受取人が子供の場合、控除は受けられない

・保険料の支払い期間は10年以上(図でいう①の部分)

 →25歳で契約、30歳て年金受取開始といった契約は控除を受けられない

・終身年金以外の場合、年金受取期間は60歳以上、かつ10年以上(図でいう④)

 →「5年確定年金」といった商品は控除を受けられない

 →終身年金であれば、特に開始年齢に条件はなし

なかなか厳しい条件ですね。この条件を満たした(=税制適格特約を付加した)商品に加入すると下記控除が受けられます!

所得税住民税
保険料(年間)控除額保険料(年間)控除額
2万円以下全額1.2万円以下全額
2万円~4万円以下(保険料×1/2)+1万円1.2万円~3.2万円以下(保険料×1/2)+6千円
4万円~8万円以下(保険料×1/4)+2万円3.2万~5.6万円以下(保険料×1/4)+1.4万円
8万円~一律4万円5.6万円~一律2.8万円

つまり、MAX所得税だと4万、住民税だと2.8万円分を控除できるということです。

所得税と、住民税は人によって(年収によって)課税税率が違いますので、どのぐらいの税効果があるのかは、個人によってまちまちです。


Aさんを例に実際の税効果を計算してみます。

保険料年額:8万円 年収:500万  所得税:10%  住民税:10% 

所得税 40,000×10%=4000円

住民税 28,000×10%=2800円

計 6800円

最低10年間の支払い期間があるので、最低でも総額で68,000円の効果が見込まれるということですね。(現在の税金計算方法がこのまま続いた前提)


意外と少ないかもしれない。

先取り貯金の代わりに

毎月一定額が出ていきますので、その分は自動的に使われなくなり、その分貯まります。あるお金は全部使ってしまう方はいいかもしれません。

また、契約時に決まった額が将来支払われることが約束されます。投資信託や、変額年金とは異なり、商品そのものの価格が上下することはありません。

そういう意味では、預金代わりとしての利用はありでしょう。

クレジットカードで支払い可能

保険会社によってですが、クレジットカードでの支払いが可能な場合があります。貯金をしながらポイントがつけば、けっこうお得ですね。

保険料の支払いを口座引き去りにしている方はカード払いに変更するのはありです!

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デメリットも見ていく

次にデメリットも考えていきます。思った以上にデメリットの方が多かった・・・汗

インフレリスクに弱い

個人年金保険の特徴は、契約時に約束された年金額が将来支払われるということです。将来日本において急激にインフレが進み、現在の300万円が同じ価値でない場合、実質的には損をしてしまうことになります。

控除の利用ができる10年支払いギリギリで契約すれば、インフレリスクは少ないかもしれません。しかしながら、20代で加入したとして、60歳で受け取りだと40年保険料の支払いが発生します。40年後のインフレ率なんて想像もできないですよね。

金利が低い

何年にわたって支払っていくのか(契約期間)にもよりますが、そこまで高い金利ではありません。約束された額が支払われる=利息は安い 当たり前ですね。ローリターン、ローリスクの典型です。


例:Aさん 25歳で加入 保険料は10,000円(月) 60歳受取開始70歳まで(10年)

 返礼率120%の商品だと仮定します。そうするとこうなりますね。

払い込み期間35年
保険料総額420万円
年金受取総額504万円

IRR関数を使ってこの場合の金利を計算するとなんと複利で0.8%・・・

税効果が総額で238000円(6800円×35年)であることを加味しても1%・・・


かなり低いですね・・・

35年間で複利1%はちょっと手が出しにくい気がします。35年後のインフレリスクも考えると、銀行の定期の方が預ける期間も短く安全かもしれません・・・

流動性が低く解約時は元本割れも

保険商品はどれもそうですが、途中で解約すると「解約返戻金」が支払われます。この解約返戻金ですが、払い込み保険料よりも少ないことがほとんどです。契約時から解約までの期間が短ければ短いほどその傾向にあり、年金保険も同じことが言えます。

急なお金が必要になった際にすぐにお金を戻せない(解約の手続きが必要)+解約返戻金はおそらく元本割れするリスクがあります。

まとめると・・・

総括すると、節税効果を加味しても、現時点での利率だとあまり魅力的な商品ではないかも・・・

昔はかなり利率のいい商品もあったようですが、マイナス金利下ではこのぐらいが精いっぱいなんでしょう。

となると、多少リスクをとっても投信や株といった選択肢になってきますね!

年金保険には、個人年金保険の他にもトンチン年金という商品もあります。こちらについては、下記の記事をご参照してみてくださいね。

長生きリスクに備えるトンチン年金はお得なのか
日本は高度高齢化社会といわれ、医療の発展もあり女性の二人に一人は90歳まで生きると言われています。長生きは喜ばしいことですが、金銭的な部分に注目するとそれは「リスク」です。そんな「長生きリスク」に対応したトンチン年金という商品があるのをご存知ですか?

以上、「個人年金保険とは?メリット・デメリットを解説」の記事でした!

ご精読ありがとうございました♪

(written by にーちぇ)

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